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豆知識

ぜん息とCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の豆知識
気管支ぜん息とはどんな病気?
 呼吸の際に空気の通る道(気道)が、慢性的に炎症を起こすために狭くなり、呼吸が苦しくなる病気です。
 
 また、咳や痰の症状もあります。症状悪化(発作)の主な原因として、ダニ、花粉、カビ等のアレルギー物質、気象の変化、大気汚染、かぜや気管支炎などの感染症、ストレス等の心因的要因等があります。
COPDとはどんな病気?
 以前は慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれていた病気です。
 主にたばこが原因で、長期間の喫煙習慣によって空気の通り道である気管支や気管支の先にある肺胞に慢性の炎症が生じて、これらの構造変化が起こるために肺の働きが低下する病気です。
 
≪主な症状≫
・気管支に慢性の炎症が生じ、壁が厚くなり、分泌物(痰)が過剰になって、呼吸がしづらくなります。
この分泌物を排出するため、咳が誘発されます。
※図1参照

 ・気管支の先にある肺胞は、呼吸によって酸素を血液中に取り込むところですが、これが破壊されていきます。壊れた肺胞同士が融合して大きな肺胞を作り、肺全体が過度に膨らんで縮みにくくなるため、空気の出入りがスムーズにいかなくなります。その結果、肺胞を流れる血液中の酸素濃度が低下し、息苦しくなります。
※図2参照
症状がでる仕組み(病態)
気管支ぜん息の病態
COPDの病態
検査
 (1)血液検査
 
アレルギーに関与する血液中の免疫グロブリン(IgE)の量やアレルギーの原因となる抗原(アレルゲン)の種類等を調べます。また、血液中の白血球数やその中の好酸球の割合を調べ、アレルギーの状態を確認します。


(2)喀痰の検査
 
喘息の補助診断として、痰の中の好酸球の存在を調べることがあります。また、呼吸器感染症も喘息やCOPDに似た症状の原因となるため、その可能性がある場合には、一般細菌や抗酸菌検査を行います。
(3)胸部X線検査

X線撮影により、気道と肺の状況を調べ、ぜん息、COPD、あるいはそれ以外の呼吸器の病気であるか否かを確認します。 
 

(4)呼吸機能検査

検査装置に、いっぱいに吸い込んだ息を一気に吐き出すことにより、肺の働きや気道が狭くなっていないかなどを調べます。 


(5)心電図検査

息苦しさの原因が、心臓の病気による可能性を調べます。 
 
 
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独立行政法人 環境再生保全機構
治癒

(1)ぜん息の治療

 ぜん息治療には、薬物療法が極めて効果的です。
薬物療法には、発作を起こさないように普段から予防する長期管理薬と発作が起こった時に服用する発作治療薬に分類されます。
・長期管理薬(発作を起こさないようにする予防薬) 
 慢性的な気道の炎症を抑えたり、アレルギー反応を抑えたりするなど、気道の状態を改善し、発作を予防する薬です。
≪代表的な薬≫
 ・ 吸入ステロイド薬
 ・長時間作用性β2刺激薬
 ・吸入ステロイド薬と長時間作用性β2刺激薬の配合剤
 ・ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)
 ・テオフィリン徐放製剤
  ・LTRA以外の抗アレルギー薬
 
・発作時治療薬(発作をしずめる薬)
 発作時の気道のむくみや収縮した状態をやわらげて、気道を広げて呼吸を楽にする薬です。
≪代表的な薬≫
・吸入短時間作用性β2刺激薬
・経口、点滴ステロイド薬
 ・点滴アミノフィリン

(2)COPDの治療

 
 治療薬には、次のものがあります。

・気道を広げ呼吸を楽にする気管支拡張薬
  (長時間作用性抗コリン薬、長時間作用性β2刺激薬、
   テオフィリン徐放製剤等)
・痰を出しやすくする喀痰調整薬
・増悪時の抗菌薬
 
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日常生活の管理

(1)ぜん息の日常管理

  症状が無くても薬(長期管理薬)を服用
  ピークフローメーターで気道の状態の自己チェック
  適度な運動などでストレス解消
  こまめな掃除で原因、誘因物質を取り除く(環境整備)
  禁煙
  受動喫煙にも注意
  かぜ、気管支炎などの感染症を予防
  症状が悪化したら早めの受診

(2)COPDの日常管理

 ● 禁煙
  受動喫煙にも注意
 ● 症状が無くても薬を服用
  かぜや気管支炎、肺炎などの感染症を予防
 ● 適度な運動(ウォーキングなど)の継続
  栄養バランスのとれた食事で標準体重を保つ
 ● 肺の働きを生かす呼吸リハビリテーションの実施
 
 
 
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公益財団法人
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